日本には、様々な事情で自分の家族と暮らすことができない子どもたちが約45000人、札幌市には約700人いるといわれています。そのような家庭での養育が困難になった子どもたちを自分の家庭に迎え入れ、正しい理解と温かい愛情のもと、子育てをする役割を担っているのが「養育里親」です。
子どもの育ちにとって、心身共に安全で安心できる家庭環境において、特定の大人と安定した愛着関係が築かれることがとても大切です。子どもたちが温かく安全な環境で育っていく環境づくりを目指し、札幌市では養育里親を募集しています。
特定の大人と愛着関係の下で養育されることにより、自分を受け止めてくれる安心感の中で、自己肯定感を育むことができます。それは、人との関係において不可欠な、基本的信頼感を獲得することに繋がります。
里親家庭において、適切な家庭生活を体験する中で、将来家庭生活を築く上でのモデルとすることが期待できます。
家庭生活の中で人との適切な関係の取り方を学んだり、身近な地域社会の中で、必要な社会性を養うことができ、また豊かな生活経験を通じて生活技術を獲得することができます。
(参考 : 厚生労働省 里親委託ガイドライン)
里親には主に4つの種類があります。里親の種類によって担う役割が異なります。
種類 | 養育里親 | 専門里親 | 特別養子縁組里親 | 親族里親 |
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役割 | 家庭での養育が困難になった子どもを自分の家庭に迎え入れて育てる里親 | 専門的な援助を必要とする子どもを養育する里親※経験や特別な研修の受講が必要 | 養子縁組を目的として、養子縁組が成立するまでの間、里親として子どもを養育する里親 | 実親が死亡・行方不明などにより養育できない場合に、祖父母などの親族が子どもの養育を行う里親 |
戸籍 | 記載なし | 記載あり | ||
子どもの年齢 | 原則として18歳まで | 原則として15歳未満まで (原則離縁不可) |
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養育期間 | 数日~18歳まで | 縁組成立後は一生涯 | ||
親権 | 親権は実親 | 親権は里親 | ||
国からの補助 | あり | なし | あり | |
研修受講 | 必要 | 不要 |